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2015年2月19日 (木)

【DAI】2009年時点でのゲイダー宗教論

 BSNから見つけました。DAWikiの「エルフの神々」"elven pantheon"の項の、脚注1のリンクから飛ぶのが手早くてよろしい。

 2009年時点での、ゲイダーさんのセダス宗教論。スレッドのOPは、チャントリーの教え、古の神々、エルフの神々の関係について意見を求めていました。

 以下、ゲイダーさんの回答(原文は本記事末尾)。

 私はこれ、一部はゲイダーさんの「煙幕」だと思う。

***

 古の神々のカルト(私は「テヴィンターの宗教」とは呼ばない。私がそう呼ぶのは帝国チャントリーの教えのことであり、今日のテヴィンター帝国に基盤を有するものだ)は、メイカーの存在と矛盾しない。全く逆である。古代テヴィンターの人々はゴールデン・シティーの存在に気付いており、「メイカー」(創造主がこの呼び方で呼ばれることは、チャントリーが生まれるまではなかった)が世界を創造したとみなしていた。古の神々は創造主たちではないが、被創造物でもないと考えられていた。古の神々は創造主のもくろみの埒外にあり、ヒューマン(mankind)らに囁きかけ、魔法を教えるために彼らの前に現れた。チャントリーによれば、古の神々はヒューマンらを疎遠な(remote)創造主(はるか遠くから支配し、被創造物と交流することは決してなかった)に対する関心から引き離したのであり、それが故にメイカーがゴールデン・シティーを放棄したのだという・・・、もっとも、カルトの信仰によれば、創造主は遙か以前にゴールデン・シティーを放棄しており、ヒューマンたちが漂流していたところを、古の神々が救い出したという議論もまたあるのだが。今日の賢者たちは、これは初期のヒューマン文明が直面した艱難の理由づけを試みたものであって、メイカーが実際に不在であることの証拠ではないと主張している。

 だから、ずっとしばらく後になってアンドラステが現れたとき、彼女がメイカーへの「本来あるべき」(rightful)崇拝に立ち戻れと提唱したのであって・・・、突然いずこからともなく立ち現れた信仰ではない。

 エルフについて言えば、彼らの自らの宗教に対する理解は不完全である。一切の真実はアーラサンと、そして彼らの不死性ともに喪われた。彼らの伝承(lore)の多くは師弟相伝(apprenticeship)の伝統によって保持され、博識な者ら(the  knowledgeable)から若い世代に手渡されたものであり、これは博識な者らが永劫不滅であるとの事実に拠っていた。奴隷たちもまた伝承を広める機会は少なく、よって博識な者らが突然加齢のため死ぬ運命になったことは、多くの情報が数世代のうちに単に喪われてしまったことを意味する。これはもちろん、彼らの信仰である。古代(テヴィンター)帝国は、エルフには元から不死性などはなく、その伝承が喪われたのは、単に帝国がその継承を禁止したからだとの立場を保持している。

 そうであっても、古代エルフたちは記録を書き記していたのであり、今までいくつかの断片が発見されてきた。 よってデーリッシュは、それらの伝承の欠片から宗教をゆっくりと再編しつつあるのだが、どこまで完全な姿に近付けるかはわからない。とはいえ、いくつかの事柄は事実だ。ひとつは、オリジナルのエルフの宗教は、古の神々のカルトよりもはるか昔から存在していたということ。古の神々はエルフの神々を元にしていたか? そうかもしれないが、エルフの神々がドラゴンであることを示す証拠はなく、帝国がエルフの文化に対して抱いていた蔑視のため、彼らがエルフの神々を崇拝するに足ると考えたということも考えにくい。ヒューマニティに魔法を授け、アーラサンの破壊を唆したのも古の神々であったことを考慮すべきだ。エルフの神々がそのようなことをするだろうか? 喪われた神々(the Forgotten Ones 、フェンハレル(Fen'Harel) のCODEXエントリーの記述を参照 (注)DAOのCODEXです)を指摘し、彼らには復讐の動機づけがあると主張することもできるだろうが、その怒りはおそらく、フェンハレルと彼の善なる同胞たちに向けられるのであって、エルフの者たちに向けられるものではないのではないだろうか? 依然として、これらすべてがデーリッシュの物語によって与えられる知識のどれだけが完全であるかに負っているのだ。

 メイカーに対するエルフの宗教の観点(あるいはその欠如)について言えば、エルフの創世神話が彼らの神々によってなされたものではない、という点を指摘することは、興味深いかもしれない。デーリッシュの理解によれば、エルガーナンとミサル(Elgar'nan and  Mythal) 、父神と母神(the Father and the Mother)が世界を創造したのではない。二柱とも、この世界から生まれたのだ。世界はすでにそこにあり、それが世界を創造した単一の創造主の存在を示すことになるわけではない一方で、必ずしもそれと矛盾するわけでもない。 

 今日のチャントリーは、しかしながら、異教の神々はおしなべて偽(いつわり)であるという立場だ。それらが存在していないとまでは主張しておらず(エルフの伝説は大部分が否定されたのであるが、それは帝国の信仰を引き継いだために他ならない)、メイカーが遥か昔に忘れ去られたこと、そして彼(He)こそが真に崇拝を与えられるべき唯一の神であることを、単に主張しているだけである。彼の創造物が彼自身に背を向けた事実は恥ずべきことであり、この世界の者たち(我々)が、彼に対する一途な信仰の持ち主であることを示すことだけが、彼が意図したとおり、この世界がパラダイスに生まれ変わるためのたったひとつの方法なのだ。 

 これらすべてについて、もちろん解釈の余地がある。それこそが信仰の重要な一部であることは、敢えて言わせてもらおう。ある神がこの地に現れ、すべての者に対して「その存在がいかにして神であると言えるのか」(How It Really  Is)告げるのだとしたら、それは信仰という発想そのものを破壊することになるのだが、もちろんそこで問わなければならない。そのような存在は果たして神なのか? 神とは何か? どのような発想こそが真に崇拝に値するのか? 私にとって、それは探究するに値する概念である。それ以外のことは、いかなる推測であろうが歓迎する。

***

 迷いも疑いもないのであれば、それは信仰ではない。迷い、疑うからこそ、救いが必要なのである。その救いを求める心こそが信仰なのだ。最後はそういうことを言いたいんでしょう。カサンドラが、レリアナが、メイカーのご意向や如何と悩みつつ、ときに疑いつつ、苦難することこそが信仰なのである。
 ジゼルは、あれは狂信者。ま、でも自分の意見にさっぱり従おうとしない主人公を、どう説得しようかと苦悩してるのかな。

 ゲイダーさんは、上の文章で嘘はついていないはず。きちんと説明していなかったり、あるいはとばしていたり、また「誰それの立場では」と断ってたりするところが皆怪しい(笑)。

 作者側が提供した貴重な資料なので、これは参考にするべきだと思いますね。

 前提は、この2009年(DAO発売あたりですね)時点で、ゲイダーさんはすでにDAIエピローグの展開を思いついていたのだろう、ということです。

 ゲイダーさんのリアル世界に関するこの手の知識は広範囲にわたり(ひけらかしたことはないですが)、その正確性について何ら疑いを差しはさむつもりはございませんが、一旦適当に書いたものに、後から辻褄あわせるのは彼の得意分野には含まれていない。
 よって、この文章の時点では大プロットはすでにあった。従い、これには謎解きのヒントが隠されている、特に記載されていない部分に隠されている、と思ってる次第です。

***

(原文)

The cult of the Old Gods (I don't call it "the Tevinter religion" mainly because that, to me, speaks of the Imperial Chantry -- which is based in today's Tevinter Imperium) didn't contradict the existence of the Maker. Quite the opposite. The people of ancient Tevinter were aware of the existence of the Golden City and ascribed to "the Maker" (though this Creator was not called this until the appearance of the Chantry) the creation of the world. The Old Gods were not creators, though they were supposedly also not created. The Old Gods were outside of the Creator's Plan and showed up to whisper to mankind and teach them magic. According to the Chantry, they turned mankind away from their regard for a remote Creator (who ruled remotely and never interacted with his own creations) and that this is what made the Creator abandon the Golden City... though there is argument that the cult believed the Creator had abandoned it long before and that they were adrift, rescued by the Old Gods. Modern sages say that this is attempt to explain the hardships that the early human civilizations faced, and not evidence of the Maker actually being absent.

So when Andraste showed up much, much later, she was advocating a return to the "rightful" worship of the Maker... it was not a belief that came out of nowhere.

As for the elves, their understanding of their own religion is incomplete. The whole truth was lost along with Arlathan and their immortality -- much of their lore was kept by a tradition of apprenticeship, handed down from the knowledgeable to the young, and this relied on the fact that the knowledgeable were eternal. Slaves also had less opportunity to spread their lore, so the sudden aging of the knowledgeable meant that much of this information was simply gone after several generations. This, of course, is their belief: the ancient Imperium maintained that the elves were never immortal to begin with, and that their lore was lost simply because the Imperium forbade its teaching.

Even so, the ancient elves did write things down, and so some scraps have been recovered. Thus the Dalish have slowly reassembled a religion from those pieces of lore, though how complete it is cannot be known. Even so, a few things are factual. For one, the original elven religion predates the cult of the Old Gods by a long time. Could the Old Gods have been based on the elven gods? Possibly, but there's nothing to suggest the elven gods were ever dragons, and certainly the contempt the Imperium held for elven culture makes it unlikely that they would think elven gods were worth worshipping. Consider also that it was the Old Gods that taught humanity its magic and encouraged them to destroy Arlathan -- why would elven gods do this? One could point to the Forgotten Ones (look at the codex entry on Fen'Harel for their mention) and suggest that they had reason for vengeance, though that would probably be against Fen'Harel and their good brethren and not against the elven people themselves, no? Still, all of that depends on how much of the knowledge given by Dalish tales is complete.

In terms of the elven religion's view of the Maker (or lack thereof), it might be interesting to point out that the elven creation myth doesn't stem from their gods. According to Dalish understanding, Elgar'nan and Mythal, the Father and the Mother, did not create the world. They were born of the world. The world was always there, and while it doesn't indicate the presence of a single creator that made the world it also doesn't necessarily contradict it.

The modern Chantry, however, does say that all these other gods are false. It doesn't say they never existed (though the elven legends are dismissed as just that, for the most part, but that's a carry-over of Imperial belief), but merely suggests that the Maker was long ago forgotten and that He is the only god that is worthy of true worship. The fact that His creations turned away from Him is shameful, and it is only by proving our worth to Him once again that the world will become the paradise He intended.

All of this is, of course, open to interpretation. That's part of the point of faith, if you ask me. Were some god to appear on earth and tell everyone How It Really Is that would destroy the very idea of faith -- though at that point one would have to ask: is such a being really a god? What is a god? What ideas are really worth worship? To me, that's the notion that's worth exploring. Beyond that, all conjecture is welcome.

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コメント

実は先日、つらつらとフォーラムを読んでいて、ゲイダーさんのこの話、じゃないなあ?これを引用した記事を見つけて、
「え、Forbitten Onesってイムシェイルだよね?アレがアレなの?」
と思ったのがウチのアホ記事を書いたきっかけでした。翻訳ありがとうございます。

>>古の神々のカルト(私は「テヴィンターの宗教」とは呼ばない
そーだろう、そーだろう。
「定義を馬鹿馬鹿しいほど拡大解釈しない限り」(by Solas)神様じゃないもんね。

追記。
>>「誰それの立場では」
「チャントリーの伝承によれば」とか
「テヴィンターの信仰では」とかですね、判りますw

 おお、そうでしたか。では結構皆知ってるんですね。
 私は過去読んだ記憶がなく、初めてでしたが、2009年に、結構際どいところまで踏み込んで話してたんですね。
 
 ソラスそんなこと言ってたんすか。
 んー、ソラスの台詞、録画でちゃんと追いかけないといけないなあ。
 
 

 Laffyさんの推理、読みました読みました。
 コメントはあちらに書きます。

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