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2014年11月18日 (火)

Last Flight 20(1)

セイカ。

***

第20章

9:42 ドラゴン

 書庫から出ようとしたヴァルヤは、セイカが書棚に背中をもたれ床にあぐらをかき、金縁の大きな書物を膝の上に開いているのを目にして声をかけた。二十ペース離れていても、書物のページにはシュライクやハーロックのおぞましい図表が載っていることがわかる。ダークスポーンについてまた読んでいるのかと尋ねると、頭を上げた少年は無邪気な瞬きを返して、そのためにここにいるのではないか、と逆に問い返した。

 だが他の者たちが寝床についているはずの、この夜も遅い時分にすることはあるまい。周囲には誰もおらず、あたりを照らすのは二人の杖が発する小さな光の玉だけで、この大きな洞窟のような書庫のすべてに光を行き届かせることなどできず、まるで暗闇の中さまよう小さな人魂のように見える。ウォーデンから支給される照明用の蜜蝋は高価故にわずかであり、メイジは自ら明かりを生み出すよう求められている。

 照明を節約する意味はわかるが、日の入り以降、この書庫にいることはイセヤをとてつもなく不安にさせる。がらんとして、ケースの中の骨と、壁にかけられた武器と、アーチディーモンの角に取り囲まれていて、セイカは怖くないのか。
 セイカはまたフクロウのような瞬きをして、ぞっとする姿に描かれたブルードマザーとその不気味な産物が描かれたページを開いた。誰が描いたにしろ、解剖学についての正確な知識を有し、ひどく心が折れ曲がっていた者に違いない。ここはただの書庫だ、とセイカが答えた。

 おっかないものだらけの書庫だ、とヴァルヤがつぶやく。読んで悪夢にうなされないのかと問うと、若い方のメイジが少しだけ落ちつかなげに笑い出し、確かに夜には少しおっかないが、自分はここにある本を全部読み終えなくてはならないのだ、と答えた。
 見つけたあの日記を読むだけでもうたくさんだと感じているヴァルヤには、起きている間さらに恐怖の記録を紐解く意味が理解できなかった。自分でも意外なことに、今では仕事をしていないときには、宮廷の恋物語や、犬の物語を読むのが好きになっている。アンティヴァン・コメディの古典でさえ、暴力が過ぎて読むに耐えない。

 ここにあるのはセダス大陸有数の知識の宝庫だ、とセイカが言って、ブルードマザーの絵を指さした。何世紀もの間蓄積されたダークスポーン、汚染、古の神、すべてに関する伝承がすぐ手の届くところにある。そして平時に、それらを紐解くことができる幸運に恵まれた自分たちごく少数の者たちが、ブライトに悩まされることなく好きなだけ研究に没頭することができる。他の者たちがここで惰眠を貪る理由こそわからない。

 戦がないとは限らないのではないか、南の紛争の噂は日に日に増えている、とイセヤが言った。だがセイカによれば、それらの問題はワイズホプトとは関係がない。グレイ・ウォーデンは常に中立を守る。
 そうであっても自分たちはまだグレイ・ウォーデンではない。ヴァルヤの指摘を認めたセイカは年不相応にもったいぶっていた。ヴァルヤはしばしば、自分より二歳若いこの少年がずっと年上で賢いと感じることがあった。今夜の彼の顔に表れた決意は新しく、今まで見たことのないものだった。

 セイカは本当にグレイ・ウォーデンになりたいのだ。ヴァルヤは驚嘆した。セイカはそれを認めた。グレイ・ウォーデンがセダス中の人々に尽くす立場であるからだ。メイジ、テンプラー、クナリ、エルフ、あらゆる者たちに対して平等に。セイカにとって重要なのはそこだった。

 ませた決意の表情は消え、また半分子供の顔に戻った。つばを飲み込みながら書物に目を落とし、皆を繋げる存在になりたい、皆がもっと善き存在であることを知らしめる存在になりたいのだ、と続けた。
 ウォーデンが常に善をなしていたわけではない、とヴァルヤが言って、書庫の壁高くに掲げられた戦利品を見上げた。戦旗、捕獲した武器、オーガの角。いずれもが何かしら苦痛の記憶を意味していた。そしてウォーデンの行いのうちイセヤのなしたものだけが、疑問を残す決断と無慈悲な代償を伴うものでもない。
 第四のブライトの血なまぐさい時代、セダスの英雄たちは、英雄にはまったく相応しくない行状に手を染めていたのだ。

 「もちろんそうだろうね」とセイカが言った。「君はどうなの? どんな帝国にも、信仰にも、生きる魂の行いにも、疵一つないものなどない。重要なことは試みたことであり、それにもまして大事なのは、彼らが成功したことだよ」
「そうかもしれない」とヴァルヤは自信なさげに唇を噛んだ。「試してみて、ものの見事にしくじるかもしれない」
「試さずにいる以上に、ものの見事に、なんてことはないよ」
「皆そう言うけど、私にはそれが本当かどうかわからない」 エルフは肩をすくめ、杖の握りをまっすぐ立てるように戻し、扉のほうに戻っていった。段差のある石のアーチのところでためらい、最後にもう一度振り返った。「覚えている? ここに最初に来た時、私たちには受け入れる価値があることを、ウォーデンに示す何かを探さなくちゃならない、とあなたが言ったこと」
「うん」
「もし・・・、もし私がそれを見つけたとしたら、でも彼らに知らせるべきものかどうかわからないとしたら?」
 セイカの黒い瞳に好奇の光が輝いたが、少年は口から出かかったごく当たり前の問いを呑み込んだ。その代わりに、開いた書物の上で両手の指を合わせ、考え込んだ。「僕だったら、どうしてそう感じるのか、そして他に誰かより良き預かり手がいないのか、そもそも誰かが持つべきものなのではないか、と尋ねるよ」
「そのどの答えもわからない」とヴァルヤはつぶやいた。「わかるのは、彼らがはじめて過ちを犯したということ」
「だったら、君が本当に見極めなくちゃならないことは、彼らがそれをまた繰り返すかどうか、だけじゃないかな」
「その答えならわかってる」とヴァルヤが言った。「たぶん。ありがとう」

***

 DAシリーズに、エイジアン登場は絶対反対。でも(明らかにエイジアンをモデルとしている)セイカ(名前の元は日本語の「世紀」だった説)みたいな子なら・・・。 

 DAIの主人公は、自分としては超珍しく、メイジ男子ではじめてみようかなっと(しょた? こらこら)。

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コメント

>メイジ男子ではじめてみようかなっと
ふひ。Vaniさん、カッサンドラとロマンスをヤル気まんまんと見た。(笑)

しかし、キャラメイクには時間かかっちゃいそうですよねぇ、楽しそうだし。
意外とクナリが美男・美女作りやすそうなんだけど、角があることでバランスとってる感じ。
外国の方はマッチョ好きなこともあって、クナリはけっこう人気みたいです。

女子キャラは目が大事かもしれないですね。
確かに目が大きいのは美人の条件のように言われますが、目自体を大きく作りすぎると、結果ヨーダみたいになっちゃいそう。
メイクアップで大きく見せるのが自然で、正解のような気がする~。
そのへん、L様、E様に聞いてみたい。

 ロマンスについては何も読んでいないので、そんなことになってるんだと、今はじめて知りました。まぐれでもキャスのLIの可能性があってよかった・・・。
 
 金曜夜から本格的にはじめるとして、それまでキャラメイクに勤しみます。それだけで結構遊べるかも。ヒューマン・男子・メイジ、名前はセイカはちょっとあれだから、なんか考えよー。

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