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2014年7月13日 (日)

The Masked Empire 17(5)

 エピローグを除いて、最後となりました。

 前回の最後の台詞は違ったみたい。色々書いたので格好悪いんですが、直しておきました・・・。

***

 セリーンは彼女の回りの空気の動きが止まったように感じ、ブリアラのほうを振り向いた。
「何のつもりです?」
 ブリアラは答えなかった。彼女がミシェルを見つめると、彼は苦悩しているようにみえ、紅潮していた顔が蒼白に変わった。
「ブリアラ!」 セリーンは彼女の両肩を掴み、エルフに自分を見るように仕向けたが、違いはなかった。ブリアラの顔は無表情だった。まるで死んでいるかのように見えた。「どうして?」

 彼女たちの傍らで、セリーンの勝利の瞬間がわき道に逸れ、暗闇の中に消えようとしているとき、フェラッサンが笑い出した。
 セリーンはブリアラを押しやり、首を振ってその笑い声を頭から振り払おうとした。これが何であれ、どんなばかげた考えが彼女を捉えたかわからないが、セリーンは後から対処することができるだろう。彼女はミシェルの方を振り返った。「ミシェル、けりをつけなさい!」
 彼は彼女を見つめ、それからセリーンを見た。

「あなたはわたくしのチャンピオンでしょう」 だが彼女はそう言いながら、そうではないことがわかっていた。もしそれがまだ正しいのであれば、彼はすでに剣を振り降ろしている。そして彼は目をブリアラから逸らそうとしなかった。
「彼はシェヴァリエ」とブリアラが言って、セリーンが彼女のほうを向いたときも、まだミシェルを見ていた。「不名誉の前に死を」

 ギャスパードは、まだ膝をついたままで、セリーンを見て、それからブリアラを、最後にミシェルを振り返った。「ミシェル?」
 ミシェルは微動だにせず立ち、まだ剣を掲げたままだった。
「拙者は、サー・ミシェル・デ・シェヴィンに相違ない」と彼は言った。「だが拙者はまた、エルフの母親から生まれたあいの子」
 剣が地面に落ちるとき、ガチャンと鳴った。「負けを認める」

 充棟の書物で破裂しそうな図書館を有する沢山の大学。修復された街道に夥しく行きかう貨物を満載した荷車。微笑みを浮かべながら世界一偉大な帝国に仕える、市場のエルフたち。毎朝夜明け前に給される一杯の熱い茶。彼女の顔から優しくマスクを剥ぎ取る、小さくて強い指。
 彼女のチャンピオンが発したたった一言で、百もの夢が消え去った。

 セリーンはブリアラのほうに身体を回し、両手にダガーを握った。ブリアラは後ろに下がり、二歩で彼女の間合いから逃れた。彼女自身は剣を手にしていないが、今や彼女は間違いなくセリーンのことを見ており、そしてセリーンは自分が愚か者であることを呪い、愛する者の両目に浮かぶ怒りを見ていた。
「どうして?」 セリーンはダガーをあまりにも強く握りしめていたため、指が焼けつくように感じた。

「あなたが私の民をどのように解き放つか、もう一度言って」
「約束したではありませんか!」 セリーンが前に踏み出し、一本のダガーを掲げた。「そのとおり誓うわ!」
「そして、自分でそれを信じてさえいるのでしょうね」 ブリアラは息を呑んだ。「でも、貴族たちが抗ったら、それが帝国を弱めることになるときには、あなたは放っておくのでしょうね。あなたは私への約束を無視する、どうせ私が許すと知っているから。私がいつもあなたの側につくと知っているから」 そして彼女の剣が現れた。「とどのつまり、あなたが私の両親を殺した後でさえ、私はあなたを信じたのだから」

 セリーンは手を振って打ち消した。「あれはレディ・マンティロンよ! あなたが何を考えているのか知らないけれど・・・」
「ギャスパード!」 ブリアラが叫んだ。「レディ・マンティロンがあなたに指輪を贈ったのはいつ?」
 ギャスパードは、脇腹の痛みに耐えかねて、長椅子のひとつに寄り掛かっていた。
「わしに見どころがあることを示したときだ」
「そして、どうやって示したのです?」 ブリアラは目を向けもしなかった。彼女の両目はセリーンから離れない。
 ギャスパードは咳き込んだ。「わしは『ゲーム』の一部として、ある男の死を命じた」

 セリーンは、ブリアラの苦悩に苛まれた顔を見て、夜明け前の朝の時間に何度となくそうしたように、レディ・マンティロンとの会合のことを思い出した。

「あなたには感服いたします、姫様」とレディ・マンティロンが言ったが、彼女の表情は何層もの化粧の下に隠れていた。「わたくし自身の息子が、わたくしがあなたを援助すれば、あなたはあの子の求婚を間違いなく受け入れると信じております。ジェネヴィエ伯爵夫人のご子息もまた、奇遇なことに、あなたが彼の求婚を受け入れると信じております」 

 それは脅迫だったのかもしれなかった。セリーンは怯まなかった。愛嬌いっぱいの笑顔で、彼女は言った。「若い殿方たちのお考えになることにまで、責任を持つことはできません」
「フロリアンはもうおしまいです」とレディ・マンティロンが言った。「とはいえ、帝国があらゆる努力を尽くすことで、彼はあと数年生き続け、弱く、力もないまま、周囲に混沌をまき散らすことでしょう。わたくしがあなたをエティエンヌ侯爵に紹介したとして、あなたの叔父がメイカーそのお方の手を自らの身体に感じるその日まで、あなたはあなたの得る支援を、損なうことなく維持し続けることができますでしょうか?」 
 

 また別の試練。「もし、わたくしがそうできないのであれば」とセリーンは言って、微笑みを浮かべ続けた。「あなたからこの素敵なご招待を頂戴することはなかったでしょう、マンティロン侯爵夫人」 鼓動一回の後、貴族の女性を注意深く観察して、彼女は続けた。「ですが、帝国の裨益に思いを致せば、早く決めるに越したことはございません」 

 彼女は十六歳で、両親を亡くし、ヴァル・ロヨーでひとりぼっちで、そして今彼女は、オーレイの皇帝を弑するよう、この女性に求めたのだ。
「わたくしたちが動く前に見つかれば」とレディ・マンティロンが言って、優美に塗り上げられた一本の指の爪で、磨き上げられた椅子の手すりの木の上をこつこつと叩いた。「ことはしくじり、あるいはわたくしたちがなき者にされるでしょう。そのどちらも許すことはできません」

「では見つからないようにしなければ」 セリーンは、感じてもいない自信に満ちた様子でそういうと、レディ・マンティロンに会釈をした。「なすべきことをなしていただきましょう。準備は整っています」 
「そうでしょうか?」とレディ・マンティロンが尋ね、彼女を好奇に満ちた目で見た。「どれだけ用心深くことを運んできましたか? どれだけ用意周到に進めてきましたか? あるいは誰か、賄賂や脅迫や、それとも計略によって、あなたの意図を裏切る者はおりませんか?」 

 セリーンは思案した。彼女は完璧にことを進めてきており、レディ・マンティロンから教わったあらゆる手口を用いて、この最後の一手のため、手駒を配していた。他の全ての参画者たち、彼女が信頼する全ての者たちは、ことがしくじれば彼女同様に悲惨な末路を辿ることになる。彼女はレディ・マンティロンの子息と葡萄酒を酌み交わしていたときのことを、アンティヴァン産の珈琲をジョセフ・モントベリアード公爵と飲んでいたときのことを、彼らの全ての動きを観察し、行き交う召使いたちに目を向けるときの身体の動きから、ほんの些細な手がかりを掴んでいたことを思い出した。
 行き交う召使いたち・・・。
 彼女は息を呑んだ。

「わたくしの邸宅には、今誰もおりません」と彼女は言った。「召使いたちの他は」 彼女はレディ・マンティロンの凝視を正面から受け止めた。「わたくしを狙う暗殺者たちが襲ったなら、わたくしの目的により大きな同情を集めることができ、バードたちが市場で何の噂話も仕込むことができなくなるでしょう」
 レディ・マンティロンは、長いこと彼女のことを見つめていた。
 それから彼女は、完璧に化粧を施した顔を崩してゆっくりと微笑んだ。「それで結構です。女帝陛下」

「わたくしが召使いたちを殺すよう命じなければ、ブリア、レディ・マンティロンの力添えを得ることはできなかった。ギャスパードがわたくしを殺させていたわ」
 ブリアラはゆっくりと頷いた。「思ったとおり。そしてギャスパードが決闘に勝つ」
 依然として長椅子にもたれながら、ギャスパードは力なく笑った。「殺させなどせんかっただろう、セリーン。どこぞのフェラルダン貴族に娶らせて厄介払いしたかもしらんがな」

 ダガーを手にしたまま、彼女は彼のほうに近寄った。「あなたはこの決闘に勝ってなどいない、ギャスパード。あなたは放棄した・・・」彼女はサー・ミシェルのほうを見たが、彼は目を合わせようとしなかった。「・・・あなたの相手が負けを認める前に、あなたのメイジたちが詐術を用いたときに」
 「リエンヌの身に何が起きたのだろうと思っていた」とギャスパードが言って、セリーンの後ろ、倒れている娘のほうを見やった。
「彼女の背信により、この決闘は没収された」 セリーンはダガーを突き出し、襲う構えをした。
 ギャスパードは鼻を鳴らした。「没収とするためには、そのような背信をわしがあらかじめ認めていなければならん。シェヴァリエの名誉にかけ、そのようなことはしておらん」
「随分と都合の良い」とセリーンが言って、襲いかかった。
 彼の腕の鎧がその一撃を叩いて逸らし、大儀そうなうめき声をあげながら繰り出したひじ打ちがセリーンの腹をとらえ、彼女は後ずさりした。

「傷は負ったが、従妹よ。まだ死んではおらんぞ」 彼は長椅子に寄り掛かり、歯を食いしばった。「そしておぬしがチャンピオンに小奇麗な指輪を皆預けた今、まともな戦いの訓練を受けたことがないことがはっきりした」 彼がブーツに手を伸ばすと、刃先の短いダガーが現れた。不恰好だが実用的なくさび形の刃先は、ギャスパードが最後の手段として用いる武器として、アカデミーにいた時分から身に着けていたものらしかった。「勝ち目があると思うか?」

 セリーンは彼女のダガーを回転させた。彼は彼女の不意をつき、その一撃は彼女の革鎧のおかげで弱められていたとはいえ痛烈だった。「望むところよ、ギャスパード。女帝にとってそんな仕事は相応しくないとはいえ、この手であなたを殺し、エルーヴィアンを手に入れてオーレイを奪還します」

「ブリアラ?」とミシェルが言うと、セリーンは後退してギャスパードから間合いを取り、肩越しに彼女を振り返った。
 ブリアラは、ルーンの迷宮を歩いていた。彼女の歩幅は短く、慎重であったが、捻じ曲がった紋様を進む足取りは確かだった。彼女はすでに半分ほど歩き終えていた。
「そんな馬鹿な! あれを持っていなければ・・・」

 ブリアラが彼女に無理やりキスを強いたのは、わずか数分前のことであった。片手は彼女の首の後ろに固く押し付けられ、もう一方の手はセリーンの腰を抱いていた。
 セリーンは、キーストーンのルビーを入れてあった腰の小袋に片手を伸ばした。そこにはなかった。

 ギャスパードが笑った。「まったく、あやつは油断も隙もない」
 セリーンは向きを変え、ブリアラに向かって走り出した。ブリアラが手に握りしめているルビーが見える。ブリアラはもうすぐ迷宮を歩き終わるところだった。
 セリーンは片手をあげ、彼女に飛びつこうとしたが、身体を押し退けようとするエナジーに打たれ、苦痛に叫びながら跳び退いた。迷宮の周縁のルーンが、怒りの赤色に輝いている。

「ブリアラ!」
 彼女は振り向かなかった。
 セリーンはダガーを掲げ、投擲の構えをした。「ブリア、お願い。こんなことをさせないで」
 そのとき、氷の波が彼女の脇に浴びせられ、後ずさりするセリーンは、冷たい痺れと、それに続く凍てつくような冷気に見舞われ、神経の通わなくなった手がダガーを取り落した。
「どうやら」とミーリスが言って、今は立ち上がって、別の一撃を放つべく、その杖を構えていた。「もう一度選択する気が起きたみたい」

 セリーンは感覚を取り戻そうとして腕をさすりながら、彼女を見て、それからフェラッサンを見た。
「ギャスパードのことばかり気にかけて」と彼女は言った。「あなたたちのことは気にもしていなかった」 
「気にするな」と彼は言った。「誰であってもやりがちなことだ」

 もはや打つ手はなく、とっておきの策略もなく、セリーンはブリアラが台座のところに歩み寄るのを見ているしかなかった。彼女がルビーをその上に置くと、身を屈め、他の誰の耳にも届かないように何かをつぶやいた。 
 彼女は頭をあげ、セリーンの凝視に目を合わせ、それからルビーの紅色の光が部屋中を包み込み、彼女は言った。「私は、オーレイのエルフたちのため、エルーヴィアンを手に入れる」

***

 紅色の光の波が、部屋中のエルーヴィアンを、少なくともしばらくの間目覚めさせた。すぐにその全てが働きをやめたが、ブリアラがそれらに歩み寄ると、中空に残るエナジーを、力の鳴動を感じることができた。彼女が選べば、それらは目覚めるのだ。

 ギャスパードとミシェルは傷の手当をしながら彼女を見ており、彼女が気が付いていないと思われるときを狙って盗み見ていた。彼女は彼らを無視した。ミーリスは公然と彼女を見つめている。
 魔法が彼女の身体に流れ込み、台座の前に立つと、涼し気な風による震えが、彼女の両腕の毛を逆立たせた。エルーヴィアンは、ひとつ残らず今や彼女のものとなり、彼女と彼女の民を、彼女の望むところどこにでも送る用意ができていた。それらを踏破するには時間がかかるだろうし、彼女の民を悩ませるだろう憑依された屍どもや古代の罠にも対処しなければならない。だが、それらの脅威はどうにかなる。
 そしてそれが済んだら、彼女は彼女の民を救うために必要な全てを手に入れたことになる。

「わたくしが彼らを解き放つつもりだったのに、ブリア」
 セリーンは数ペース離れたところに立っていた。ミーリスとフェラッサンが台座にもたれかかっているが、セリーンが近づくのを妨げようとしているわけではなかった。
「確かにそう言ったけど」とブリアラは言った。「自由は与えられるものじゃない。勝ち取るもの」
「その両方なのよ」 セリーンは首を振り、瞳から流れる涙を拭った。彼女は、ヴァル・ロヨーにいた頃に比べてずっと小さく見える。「ずっと長い間わたくしの側にいたのに、何もわかっていなかったのですか? 変化は慎重な計画と、妥協を通じて得られるものなのです」
「あなたは、私の両親を殺すことに妥協した

 頷くセリーンの瞳には涙が溢れ、ブリアラは、化粧もマスクもない彼女の頬に赤味が差すのを目にした。「わたくしは十六でした、ブリア。『ゲーム』はわたくしの母を殺し、その復讐を目論んだ父も死んだ。レディ・マンティロンに見どころがあることを示さなければ、わたくしも殺されていた。おそらく、あなたたちも皆わたくしと一緒に死んでいた!」

「だからそう決めたの?」とブリアラが尋ね、その声は平板だった。「他を救うため、一部は犠牲にするの?」 彼女にはわかっていた、セリーンがそれを認めるのを聞き、ブリアラが世界とその中の自分の居場所について知っていると思っていた全てのことが剥ぎ取られ、心が引きちぎられる思いをするときが訪れるのを。もちろん今も、心が痛んでいるには違いなく、ブリアラはこれから先、ずっと長い間、それに涙することになるのだ。それでもブリアラは、これまでの人生でもっとひどい痛みに耐えて来た。

「わたくしは・・・」 セリーンは目を逸らした。「わたくしの手は、あなたの家族の血で汚れている。わたくしがどうして決断したかなど、どうでもよいこと」
 原因こそ大事、フェラッサンはそう言った。ブリアラは彼が、ときとして正しいことを知っていた。だが今は違う。
「あなたは、レディ・マンティロンからすでに十分に認められていた。私が彼女を殺したときにすら、彼女はあなたを手助けした」 ブリアラがそう言うと、セリーンは驚いてはっとした。「彼女は私を道連れにできたのに、そうしなかった。それはきっと、私の両親にした仕打ちに罪の意識を感じていたからだとずっと思っていた。でもそれは、私があなたに忠誠を続けると言ったから。彼女はあなたが私を騙しているのを知っていて、そして彼女は望んでいなかった、自分を殺した相手に復讐するためであろうと、あなたの手から使える道具を奪うことを」
「あなたは道具なんかじゃない、ブリア」
「今はもう違う」 恐怖と興奮のときは消え去りつつあり、彼女は心の中に大きな暗闇がぽっかりと口を開けているのを感じていた。

「ミシェルとギャスパードは行った」とフェラッサンが言った。彼はエルーヴィアンのひとつの前に立っており、ブリアラが見ると、鏡は暗くなっていた。
 ブリアラは、彼らに安全な道のりを与えた。彼女はまるで自分の両手のようにエルーヴィアンを感じることができ、彼女はセリーンに、彼女が出て行くために用いる鏡を示した。それは完全な姿で、傷ついておらず、奇妙な震えとともに、ブリアラはそこから新鮮な空気を感じることができ、それはセリーンがそこから地下深い霊廟へ死の歩みを踏み出すわけではないことを意味した。

「あなたの番よ」 彼女はセリーンに言った。「どこに行きたいの?」
「ヴァル・ロヨー」 セリーンは苦い微笑みを浮かべた。「帝国を取り戻さなくてはならない」
 ヴァル・ロヨーに送ることもできた。ブリアラは魔法が身体を引き寄せるのを感じ、それが彼女の意図に従って歪むのを感じた。だがヴァル・ロヨーはまた、セリーンをこの戦争を素早く容易に終わらせる立場に置くことになる。
 ブリアラには、これ以上セリーンを手助けするつもりはなかった。
「さあ、どうぞ」と彼女は言って、さりげない嘘を隠すため頷いた。「大学の、文化のために戦って。私は、その目的を手助けするチャンピオンなどいない者たちのため戦う」

 セリーンは息を呑んだ。「わたくしは、この帝国を救うために戦う、ブリア。そしてわたくしは、その民がわたくしの愛を見出すことに喜びを感じるでしょう、たとえあなた抜きで暮らす間、わたくしの鼓動のひとつひとつが鳴るたびに胸を痛めることになるのだとしても」
 セリーンがひとりきりで鏡に歩み寄ると、静かに符牒を告げたブリアラがそれを目覚めさせた。
「私だって」 セリーンが姿を消した後、彼女はつぶやいた。

***

(追加)かなりあせっていたみたいで、二カ所くらい一、二センテンスすっ飛ばしていたところありました。追加しました。(追加終わり)

 フェンハレルの物語の二柱の神は、セリーンとギャスパードのことをコノートしていた。これはわかりましたよね。ご丁寧に男女の神になっているし。ま、フェラッサンがブリアラに悟らせようとした物語なので。

 ミシェルを生かしておかないと未練たらたらだったディーモン、イムシャエルがフェラッサンに一言告げられたら、突然納得して去って行った。フェラッサンが(心の中で)提示したのは、ブリアラのこの企みだったのでした。

 ブリアラの両親を含め、邸宅丸ごとの召使いたちを殺させたのはセリーンでした。
 これは最初に読んだときは、「お、やられた」と思いました。後半にはヒントが散りばめられているから、後から読めばなるほどと思うのですが。
 これが、この小説のセンター・アイデアですね。
 お気づきになった方はリアル・ウィズダム(英語ではtrue wisdomと言うらしい)が高いと思ってよいのではないでしょうか。 

 エピローグは、生き残った者たち、それぞれのその後の話。続けてやります。

(蛇足)

 ギャスパードがブリアラを指して言う「油断も隙もない」奴というときは、"dangerous"。
 ここで三度目の登場となり(実は今訳すまで見落としていた)、我ながらこの意訳ははまったなあ、と思いました。「危険な」が芸がなく、「物騒な」ではちょっと違う。

 セリーンがブリアラとの約束を「放っておく」、今はやりの"let it go"。
「ありのままに」は、さすが世界征服を狙うディズニー帝国、翻訳にお金かけてるなあ、と思った。翻訳家を山ほど雇って、ものすごい数のドラフト作らせてるんだろうなあ・・・。

 "Frosen"、今なら、SPNで吹き替え版を買えば英語版がただでついてきてとってもお得!
 まあ、いたいけなお子ちゃまに英語を叩きこめばなんとかなると思っている親御さんが買うんだろう。無理やり見せても役に立つとは思えないんだけど。英語の読み書きは与えられるものではなく、勝ち取るもの? いいえ、ゲームで愉しみながら覚えるものです。

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