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2014年4月 4日 (金)

“The Masked Empire”紹介方法の試行について(前振り)

 下を書いたのは、エイプリル・フール前だったのですが、できもしないウソと思われると困るので、アップを差し控えていました。

 ところが事情が変わって来て、忙しさのあまり、翻訳している暇なんて週末くらいしかないことが判明しました。んー、Diablo3を遊ぶ時間を減らせば、平日にもできなくはないが(笑)。
 果たして下の当初目論見のようにできるかどうか、非常に不安ですが、今週末には、第一章のみ、出来栄えをご覧いただくつもりです。

***

 “The Masked Empire”をどう紹介しようかと考えていたのですが、第一章を読んだ限りでは、”Asunder”紹介で試みた方式を踏襲するのはやはりキツイ。
 「全部ベタ訳」が一番楽とはいえ、禁止が大原則。私ごときの翻訳がまことしやかに出回るのは本当によろしくない。
(翻訳ではありませんが、Google  Booksなどは第三者に勝手な商売をさせないようにページを飛ばしてアップしているんですね。さすがにそれはまずかろう)

 結局、ふたつのパートで構成するしかないかなと思います。

 ひとつめは、章全体のサマリーをごく普通にまとめたもの。残念ながら、すでに紹介したようなセリーンの衣裳やマスクについてのカラフルでしつこいくらいの詳細な描写は省略せざるを得なくなる。

 ふたつめは、その章で最も重要と思われる部分の描写を、できるだけ原文に忠実に日本語にする。
 主として主要登場人物同士の会話のシーンになるでしょうが、比較的無言のシーンでは、話者の心模様だったり、情景描写だったりするかもしれない。

 Asunderでも(成功したかどうかはともかく)この手口は一部試みていて、(お気づきになったかどうかわからないが)章全体については一部省略しつつ、できるだけコンパクトに淡々とまとめたつもり。そして一カ所か二カ所だけ、その章で最も大事と思われる会話部分を、原文に忠実に日本語にする。
 やってみると(特に話者の視点を管理する点で)ものすごくしんどいことがわかったし、最終章あたりになるとほぼ全部が重要なのでこの手が使えない。
 コンパクトでもなんでもなかったじゃないかという批判は甘んじて受けるしかないが、その原因の一部は書き手のゲイダーさんの原文自体がほとんど無駄のない、省略しづらい構成になっているから。
 
 ウィークス氏のThe Masked Empireのほうは、前作”Palace Job”(DAと関係ないオリジナル・ファンタジー)ではそこまで感じなかったが、(少なくとも第一章は)いかにも英文学メジャーらしい、ディテールに凝りまくった絢爛豪華な書きっぷり。(その良し悪しは別にして)逆に省略しやすい反面、これがずっと続くとなると、薄っぺらーい「まとめ」になってしまいそう。

 次の記事で、「第一章」を試しにやってみます。そしてその次の記事で「第一章」に限って、全文をできるだけ忠実に翻訳してみます。その順番が逆だと、(すでに章全体の知識を手に入れた読者が)私のまとめが「とてもヘタクソ」にも係らず、(脳内でダメな部分を補完してしまって)うまくいってるように錯覚してしまうでことしょう。
 「なんだかなー」、「まだるっこしいなあー」、「自分は読むだけなんだからつべこべ言わず全部訳せよ」と思われるかもしれない。こっちだってネットにごく少数のクソがいなければ全文ベタ訳が楽ちんに決まっているんです。つても、私の動機づけは、ヴォランティア7割、自己顕示(ヴァニティ)3割くらいの配分だけどね。

*** 

 第一章を上の方式で試しにやってみて、思いのほかどえらい辛いことに気が付いた。うーん、最後まで続けるつもりなら方針変更が必要かもしれません・・・。

 

 とりあえず冒頭部分だけ(これで第一章のまだ三分の一か四分の一です)。

 これじゃ全く面白くないでしょうね・・・。次の記事にこの部分の全文載せますので、どんだけ違うかお分かりになると思います。

 

(以下、試行段階)

 第一章

 カークウォールのチャントリー爆破事件に端を発したテンプラー・メイジ抗争は、ここオーレイ帝国でも一触即発の様相を呈していた。
 オーレイに冬の到来が迫るある早朝、オーレイ帝国の女帝セリーンは、従者や衛兵など取り巻きたち、そして自らのチャンピオンであるオリージャン・シェヴァリエであるサー・ミシェルを伴ってオーレイ大学を訪れた。

 総長以下教授連が、大学構内で最も背の高い建物であるチャントリー教会の中庭にて彼女を出迎える。大学総長のヘンリ・モラクは、女帝の訪問の意図を内心訝しがっているようだが、女帝は彼が自室に招く暇さえ与えない。代わりにその場に折り畳み式のベンチを用意させ、屋外での謁見を想定していなかった総長の度肝を抜いてみせる。

 総長が申し出たクナリ文化に関する学術論議への誘いを退け、女帝は突然、数学分野の話を持ち出した。テヴィンター帝国の一学者が解明したある数学定理についての説明を求められると、自身も数学者である総長は女帝の意図が読み取れずに困惑し、それが極めて難解で自分には理解困難なものであることを白状する。

 テヴィンターの一介の学者がものした定理を、オーレイ大学の誰一人として理解できないのであれば、ここがセダス大陸随一の学窓であるとの評判は騙りではないのか。女帝から辛辣な皮肉を浴びせられると、総長はオリージャン貴族のはしくれとして身に着けているはずの如才なさをかなぐり捨て、苛立ちを顕わにした。彼は、オーレイ大学の学識の高さは比類ないこと、またテヴィンターの学者はメイジ支配者であるマジスターの奴隷に過ぎないことをあげ、学究の内容について宗教的にも政治的にも掣肘されないのがオーレイ大学の強みであると、潜在的な女帝の介入を暗に批判した。

 会話が盛り上がってきたことに内心喜んだ女帝は、とある伯爵夫人がこの大学に推薦した才能ある若者についての話題に切り替える。大学の門戸は才能ある全ての者に開かれている建前だが、総長は伝統を維持するとの名目で高貴な血筋の申請者のみ入学を許していた。
 女帝は、今度は数字の零についての謎をかける。彼女によれば、これまでこの大学に入学した貴族以外の血筋の人数だ。総長は、くだんの若者が実はエルフであったことを告げる。

 女帝はサー・ミシェルに、周囲にエルフをひとりも見かけないのではないかと問いかけた。彼はチャントリー教会の扉の上に掲げられたアンドラステと門弟たちの壁画を指差して、描かれているひとりが実はエルフのシャルタンであることを指摘する。シャルタンは、アンドラステがテヴィンターの奴隷制度からエルフを解放して以来、彼女に付き従った最初期の門弟であった。のちにヒューマンとエルフとの間で紛争が勃発したとき、ときのディヴァイン・レナタはエルフ討伐のための「聖なる進軍」を発動するとともに、シャルタンを異端化し、チャントリーの所有する作品のうちエルフの描かれたあらゆるものを破壊するよう命じた。

 ここのチャントリーの扉の上に掲げられた壁画は複製であったが、そのオリジナルの作者がディヴァインに熱心に懇願したことにより、シャルタンのエルフに特徴的な耳の部分を削る条件つきで、その作品は唯一破壊を免れた。
 女帝は、サー・ミシェルの説明に礼を告げ、ディヴァインですら妥協した逸話があるにもかかわらず、総長モラクは微塵も譲る気持ちがないのかと問うた。総長は若者の入学申請を見直すように約束した。

 総長との用件を終えた女帝は、しばしアンドラステに祈りを捧げる旨一同に告げ、総長にはその間の人払いを命じ、サー・ミシェルすら同行を許さずにひとりチャントリーの中に入った。

 

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