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2014年1月15日 (水)

BioWare New IP ワイルド・ゲス(3)

 ようやく本題に向かう(はず)。

 BioWareの新IPはどのようなものか、当てずっぽう(ワイルドゲス)をやってみようという趣向。IPとは「インテレクチャル・プロパティ」、知的財産(権)のことですが、ここでは単に「フランチャイズ」、日本語では「シリーズ」、「タイトル」とかそういう程度の意味。

 まずこの新IPは「PC、XOne/PS4向けAAAタイトルのソロプレイを主体としたRPGである」という前提を置いてしまいます。

 理由:そうでないと私自身の興味が湧かないから。

 プラットフォームと開発規模に関しては間違いないと思います。iOSやAndroid向けだったらなにもケーシーのチームがやる必要はなく、今までどおり外注するでしょうし。コンソールも新世代向けと考えていいと思います。

 マルチプレイヤーについては、もちろんME3のように付録としてつくことは当然ありうるし、むしろ全てのプラットフォームを制覇するというEAのポリシーからみたら、当然なんらかのマルチプレイ・ソーシャル部分がくっついてくると考えたほうが確からしい。「主体とした」まで言わなくても「ソロプレイ・キャンペーンがある」くらいでもいいかな。

 次に、一体どこまでが「RPG」に含まれるのかというのは即座に不毛になってしまう議論ですが、例えば到底RPGとは呼ばれないシューターのBFシリーズ、パズルのPortalシリーズはRPG臭が少ない(むろんゼロではない)、ステルス・アクションのMGSシリーズはRPG臭いというように周縁部分を線引きするしかないでしょう(それですら個々人で意見が異なるので収拾はつかないと思うのですが)。

 「すべてのヴィデオ・ゲームはシミュレーション、すなわちロールプレイである!」という正論を吐かれてしまうと身も蓋もないのですが、買い手は実はそうは思っていないわけで、ある程度緩い定義をする意義はあると思います。

 前提はそんなところ。あ、あとやっぱ狙うマーケットは欧米ですね。頑張っても10万本くらいしか売れないガラパゴス列島は視野に入っていない。

 それで考えてみましょうと言っても、実はほとんど答えが絞られていると考えることも可能なので、悪あがきともいえてしまうのですが。

 以下、とても単純な考え。

 根拠はMass Effectシリーズのエグゼクティヴ・プロデューサーであるケーシー・ハドソン(Casey Hudson)のTwitter。
(Twitterに関しては、あれもこれも適当にフォローしまくっていると大変なことになってしまうので、本当に絞りに絞っていた。そのためケーシーのつぶやきをなめて読むのは実は初めて。大事なこと以外ほとんどツイートしないとても男前な人であることがわかった)。

“Most of our core team that worked on SWKOTOR has been together throughout the Mass Effect series, and now our new IP project.”

「SWKOTOR(Star Wars: Knights of the Old Republic)に過去携わったメンバーのほとんどがMass Effectシリーズを手掛け、今また新IPゲームのプロジェクトに移行することになる」(2013・7・15)

 やっぱサイファイRPGか・・・。

 人によっては、新生Star Wars(すなわちルーカスではなくディズニー)のRPGだろうという人もいる。
 BioWareが開発したMMOのSWTOR(Star Wars The Old Republic)がWoWキラーになれず、サブスクライバー数もなかなか伸びず、早々にF2Pに移行してしまったので「羹に懲りて」の物言いをもち出す人もいるにはいるけど、Star Warsの新シリーズはあり得ますよね。
 問題は「Star Warsそのものは果たして新IPか」という疑問(当然ながらSWKOTORの三作目は候補に入らない)と、世界制覇をもくろむ悪の二大帝国EAとディズニーが組むことなんてあるのか、というあたり。

 サイファイかあ・・・、Mass Effectじゃ何がダメなんだろうか・・・。
 ここで終わってしまってもいいのだが。

 以下、込み入った考え。

 一般的に考えれば、DAが(ダーク)ファンタジー世界を舞台にしたRPG、MEがサイファイ銀河世界を舞台にしたRPG、いってしまえばふたつのRPG「王道」路線だと言えます。
 ここに新IPを投入しようというのですから、棲み分け、少なくとも縄張りは考えるはず。 

 ジャンルで考えてみるのが妥当でしょうか。具体的作品は膨大なので、(果たして正しいかどうかは問わずに)Wikipedia(en)を参照して、ここ数年くらいのAAA(及びそれに準ずる)タイトルっぽいものから挙げてみました(2008~2013)。シリーズもの(シークエル・プリクエル)は特に断らずにシリーズ名、代表作のみ記載。

 「ジャンル」の定義もかなり諸説が出そう。背景となる世界観で分けてしまうと、ファンタジー(ハイ/ダーク)、サイファイ、リアル(現代)、レトロ(近代)、スチームパンク、ニアフューチャー(近未来)くらいでカヴァーできちゃうし、これですらいくつかの軸が混乱している。リアルのダーク・ファンタジーはあり得ます(ハリポタ)し、リアル(あるいはレトロ)のサイファイ(バック・トゥー・ザ・フューチャー)もある。ファンタジーにサイファイやスチーム・パンク(さらには学園もの!)を持ち込むのはファイナル・ファンタジー・シリーズのお家芸で、ニアフューチャー・サイバーパンクならRPGではないが臭いが強いBorderlandsシリーズとか。

 正しさよりも面白さを狙って、ごちゃごちゃな軸でやってみましょう。
 ( )はとてもAAAタイトルとは呼べそうもないもの。人口密度を表すために載せてみました。

一枠:ファンタジー
 Dragon Age、TES:Skyrim、Diablo、Final Fantasy、Fable、The Witcher、Dragon Quest、(Dragon’s Dogma、Sacred、Tales of Destiny、Divinity、Risen、Kingdom Hearts、White Knight、DrakenSang、Super Mario RPG、Last Remnant)

二枠:サイファイ(スペース・オペラ)
 Mass Effect(Phantasy Star、Xenogears、Xenoblade、Space Ranger)

三枠:サイファイ(スチーム/サイバー・パンク)
 **出走中止**

四枠:ニア・フューチャー(ポスト・アポカリプス)
 Fallout3、Fallout New Vegas(Shin Megami)

五枠:モダン・レトロ(現代・近代)
 (Chrono Trigger)

六枠:ステルス
 Alpha Protocol(The Last Story)

七枠:タクティクス/ダンジョン
 (Disgaea、Grimrock、Etrian Odyssey、Fire Emblem、Legend of Heroes、Pokémon、Valkyrie)

八枠:マルチプレイ・アクション
 (Monster Hunter)

 まあ、私も色々とつっこまれるのは覚悟の上ですが、自分としてもつっこみたいこともある。リストにはDeus ExやDark Soulsが入っていないのですね。あまり網羅的ではないし、それからやたらMac偏重だったりと、Wikipediaのダメなところも散見される。それもこちらで補完してやればいいだけですが。

 では馬券予想、当落予想、ではなくて勝手分析を。

一枠:ファンタジー
 列挙するのが嫌になるくらい過密、稠密ジャンル。Dark Soulsは当然ここに入れるべき。それを含めて作品あたり百万本以上の売り上げが期待されるものだけで十シリーズは下らない。Dragon’s Dogmaなどの準AAAで漏れているものがありそうだし、インディなど予備軍まで入れたらまだまだありそう。そういえばTwo Worldsも抜けているな。Kingdom of Alamurはカート・シリングに敬意を表して、というか武士の情けでやめとこう。

二枠:サイファイ(スペース・オペラ)
 Mass Effect独占区。
 Star Warsなどスぺオペ映画とのタイアップ作品は専らアクション・ジャンル(Force Unleashedなど)に向かい、開発の面倒なRPGはMMOを除くと最近はほとんどない(最も売れているLEGOシリーズはアドヴェンチャーとみなして除く・・・)。

三枠:サイファイ(スチーム/サイバー・パンク)
 意外にも「該当なし」という穴場。そんなはずはないと色々見てみたが、Dishonored、BioShockなど他ジャンルに作品があるので勘違いしていたということでしょうか。
 Fallout 3とNew Vegasがここを埋めているとみることもできそうだが、Chrono Triggerも見方によってはここ。時代を遡ればもちろん色々出てくるのですが、旬は過ぎましたかね。そういえば最近、ウィリアム・ギブソンって今なにやってんのかなあ、と調べてみたら、あんまりなんにもやってなかった。時代の寵児、一世風靡。

四枠:ニア・フューチャー(ポスト・アポカリプス)
 破滅もの、終末もの。他のジャンルではResident Evil、Borderlands、The Last of Usなどなど、他にも沢山目白押しですが、RPGジャンルはFalloutの後光が眩しすぎて誰も近づかないのか。いや、後光ではなくて熱核爆弾による汚染か。
 ここでいう破滅は熱核爆弾、生物・化学兵器やその人体実験など人類自身の愚かさの結果として起きる破滅を指し 異星からの侵略と戦う場合はスぺオペに入れたほうがいいかもしれない。異星からの侵略によって地球が完全統治下におかれてどうしようもなくなるゲームなどアメリカンやカナディアンは作らないだろう。「銀魂」じゃないんだから。

五枠:モダン・レトロ(現代・近代)
 英語版は出ていて高評価なのにリストにはなぜかPersonaシリーズが入っていない。ここは本当に少ないですね。JRPGなら他にも学園ものを中心にバシバシ思いつきそうですが、あちらでは受けないという前提か。近代と言えばCthulhu(クトゥルフ)のRPGって最近なかったっけ。Call of Cthulhuは遥か大昔の作品か。Chrono Triggerがリストにあるのはリメイク版ですかね。ああ、DS版か。ファンタジーにしちゃってもいいんだけど、わかりやすいんで入れときました。

六枠:ステルス
 The Last Storyはプレイしていないので、レヴューを鵜呑みにしてここ。間違っていたらごめんなさい。Deus ExはRPGだと信じているのですが、凡作Alpha Protocolを含めてもそんくらいしかありません。RPGではないがMGSやSplinter Cell、Assassin's Creedなどがあるので飽和しているということでしょうか。特にRPGである必要もないのか。

七枠:タクティクス/ダンジョン
 まだまだいくらでも列挙できます。JRPGとそれを手本にしたインディもの数知れず。正直飽和状態だし、BioWareが手掛ける必要もない。Orge Battleが抜けているのは時代違い。

 何の気なしに調べたら、FFTのクリエーター(松野 泰己氏)がKickstarterで資金集めているそうな。

http://www.ign.com/articles/2014/01/14/ff-tactics-creator-launches-kickstarter-for-new-rpg

八枠:マルチプレイ・アクション 
 あちらではあまり受けないようだ。はたしてRPGかどうかって話もある。 

 他にもスーパーヒーロー、ホラー、ウェスタン、ヒストリカル、などなどジャンルはありそうですがニッチ過ぎてBioWareが参入するようなものではない。

 分析すると何か違う絵姿が見えないかと期待していたのですが、上の単純な答えを補強することになってしまった。
 やっぱ、サイファイ・ジャンルが完全に狙い目ですね。人口密度が薄いので共食い(カニバリズム)は起きないと考えていいのかもしれない。

 正統派ミリタリー・サイファイ・スぺオペのMass Effectとは趣向を変えてくるのでしょうが、それがどんな感じかは予想は難しい。消去法でしかないが、スチームパンクはすでに古い。Deus Exでやりきったとも思えないサイボーグ系もRPG以外のジャンルではかなり飽和状態。ステルスも混雑がひどい。ホラーはDeep SpaceやBioShockなどに任せとけばいい。

 なんだかんだで、Mass Effectとは味わいの違うスぺオペ風味の作品になるのではないだろうか。
 いっそSpace Ranger以上にオフビートでファンキーなサイファイ活劇をやってくれると嬉しいのだけど。密輸とか、脱走とか、詐欺とか、外交とか、裏切りとか。宇宙船サルヴェージなんかもいいなあ。とはいえMMOのEVEみたいにクソ真面目なかんじではなくて、銀河万(よろず)屋、何でも屋、「銀魂」以上にしみったれたやつ。いつもいつも銀河の破滅を阻止するのが愉しいわけでもないだろうし。

 

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